実家に帰った翌日、すぐに病院に行きました。
診察では兄が状況を先生に話していました。
僕は隣で「なんやねん、別に普通やぞ」と思っていました。
先生から「入院しますか?」と聞かれ、拒否しました。入院なんかしてられんと。入院する気なんぞないと。
それでとりえず病棟を見てみましょうという事になり、案内されました。
すごく暗い廊下を歩きました。
そこを抜けると、大きな建物がありました。
一通り案内されると先生が一言
「入院しますか?」と。
僕はなんとなく入院が必要でなんか治療せなあかんらしいと察知しまして、はいと答えました。
それからすぐベットに案内されて入院生活が始まりました。つまり閉鎖病棟です。
最初は薬で治療?なのかな、出る薬を飲んでました。するともう、体がだるくて、眠くて、何もする気が起きない。
ずっと寝てました。ひたすら寝てました。
すると先生が「ごめんごめん」と言って薬を変えてくれました。確かそのあたりだったと思います。
「ちょっと気分が上がってて、治療したらまた落ち着きますよ。双極性障害と言います」病名言われてもね、ぴんとこない。でも少しずつお落ち着いてきて、自分がいかに狂っていたかわかってくる感覚がありました。
ちょっと元気が出てきて、一日一回看護師さんと病院の周りを歩けるというので何回か散歩しました。元気が出てきて今度は退屈が襲ってきました。病棟の本は片っ端から読みました。部屋で筋トレもしてました。でも、時間が無限にありました。すること・・・ない。
たまに家族が面会に来てくれました。その時だけ売店のサンドイッチを食べさせてくれました。最高に美味かったです。
いやだって病院の食事がもうなんの味もない。まもなく退院するらしいおばちゃんからこそっと醤油をくれました。
醤油、最高です。なんでもかけて食べました。醤油に救われたと言っても過言ではない。
先生から「退院したいですか?」とよく聞かれました。最初は早く退院したいと言っていましたが、最後の方は「別にいいです、そちらのタイミングに任せます」とか言ってたような。
ほどなく三ヶ月経った頃、退院の話がでました。やっと閉鎖病棟が終わる。開放される。よかった。
でも、本当に辛い日々はこれからだったのです。